外国人採用の完全ガイド|採用から入社まで5つのステップで解説

人手不足が深刻化するなか、外国人採用に興味を持つ企業は年々増えています。しかし「ビザの手続きが複雑そう」「法的なリスクが怖い」「社内に前例がない」といった不安から、なかなか一歩を踏み出せない採用担当者の方も多いのではないでしょうか。
この記事では、外国人の中途採用を初めて検討している人事・採用担当者の方に向けて、採用のメリットから在留資格の基礎知識、採用の流れ、入社後の手続き、求人の出し方まで、必要な情報をまとめて解説します。

【3分資料】はじめての外国人採用のポイント

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1|外国人を採用するメリット

外国人雇用の求人を検討する企業が増えている背景には、単なる人手不足の解消だけでなく、外国人ならではの強みを事業に活かしたいというニーズがあります。主なメリットは以下の通りです。

即戦力となる多言語スキルを活用できる

英語・中国語・韓国語・ベトナム語などのスキルを持つ外国人人材は、海外取引先との折衝、インバウンド対応、海外拠点とのやり取りなど、グローバルな業務で即戦力になります。語学人材の採用コストを考えると、外国人採用は費用対効果が高い選択肢です。

多様な視点が組織を活性化する

異なる文化・商習慣を持つ外国人社員は、日本人だけでは生まれにくい視点やアイデアをもたらします。組織の多様性(ダイバーシティ)を高め、新規事業や商品開発の場面でも新しい発想につながります。

優秀な人材へのアクセスが広がる

日本の労働市場だけでなく、海外の優秀な人材にアクセスできるのも外国人採用の強みです。特に理工系・IT系・語学系の専門職では、外国人採用を取り入れることで採用候補者の幅が大きく広がります。

2|採用前に確認すること:在留資格の基礎知識

外国人を採用する際に、日本人採用と最も異なるのが「在留資格(ビザ)」の確認です。在留資格の範囲外の業務を外国人に行わせると、企業側も「不法就労助長罪」に問われる可能性があります。必ず採用前に確認しましょう。

就労に制限がない在留資格

「永住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」の在留資格を持つ外国人は、職種を問わず就労が可能です。採用手続きは日本人とほぼ同様に進められます。

職種に制限がある在留資格

最も一般的な就労ビザである「技術・人文知識・国際業務(技人国)」は、IT・エンジニア・通訳・翻訳・マーケティングなど、専門的な業務に限定されています。単純作業や現場作業への従事は認められていません。

採用時に確認すべき3点

  • 在留資格の種類:自社の業務内容に対応しているか
  • 在留カードの有効期限:期限が迫っている場合は更新手続きが必要
  • 就労資格証明書の取得:転職者を採用する場合、新しい職場での就労が適法であることを証明する書類。取得は任意だが、不法就労リスクを防ぐために推奨される

参考:出入国在留管理庁 在留手続

3|採用から入社までの流れ

外国人の中途採用の流れは、基本的に日本人と大きく変わりません。ただし、在留資格の確認・変更が加わる点が特徴です。

ステップ 内容 注意点
① 求人掲載・候補者探し 外国人採用に強いエージェントや求人サイトを活用 外国人歓迎であることを明示する
② 書類選考・面接 日本人と同様のプロセス 在留資格・有効期限を確認する
③ 内定・条件提示 雇用条件通知書を発行 日本人と同等以上の報酬が必要
④ 在留資格の確認・変更 職種が変わる場合は変更申請が必要 許可が下りるまで入社不可。早めに着手する
⑤ 入社手続き 年金・社会保険・税務手続きは日本人と同様 在留カードの原本確認を忘れずに

⚠️ 注意:在留資格の変更申請には数週間〜数ヶ月かかる場合があります。内定から入社までのスケジュールには余裕を持たせましょう。

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4|採用後に企業が行う手続き

外国人雇用状況の届出(ハローワークへの届出)

外国人を雇用した場合、雇用対策法によりハローワークへの届出が義務付けられています。正社員・契約社員・アルバイトを問わず必要です。届出を怠ると罰則の対象になるため、入社日から速やかに対応しましょう。

社員の雇用保険加入状況 届出の種類
雇用保険に加入している社員 雇用保険被保険者資格取得届(備考欄に在留資格等を記入)
雇用保険に加入していない社員・アルバイト 外国人雇用状況届出書

参考:厚生労働省 外国人雇用状況の届出について

在留期限の管理

外国人社員の中には、自分のビザの更新時期に無頓着な方もいます。雇用主側で在留カードの期限を把握し、期限の3ヶ月前を目安に更新手続きを促すことをおすすめします。更新が漏れると、最悪の場合就労できなくなるリスクがあります。

5|外国人採用の求人の出し方

外国人特化の採用エージェントを活用する

外国人募集に取り組む企業にとって、最も効率的な方法が外国人採用に特化したエージェントの活用です。一般的な求人媒体と比べて、以下の点で大きなメリットがあります。

  • 外国人歓迎求人に特化した候補者プールへのアクセス
  • 在留資格・ビザ手続きのサポート(初めての企業でも安心)
  • 文化・言語面でのミスマッチ防止のためのマッチング支援

外国人採用の転職市場に精通したエージェントを選ぶことで、採用担当者の工数を大幅に削減できます。

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まとめ

外国人の採用は、正しい知識と準備があればどんな企業でも十分に実現できます。この記事のポイントを整理すると次の通りです。

【採用前】

  • 在留資格の種類と就労可否を必ず確認する
  • 在留カードの有効期限・就労資格証明書もチェックする
  • 在留資格変更が必要な場合は入社スケジュールに余裕を持たせる

【採用後】

  • ハローワークへの外国人雇用状況の届出を忘れずに行う
  • 在留カードの期限を会社側でも管理し、更新を3ヶ月前から促す

【求人・エージェント活用】

  • 外国人採用に強いエージェントを活用し、工数とリスクを減らす
  • 求人票には外国人歓迎・日本語要件・語学活用シーンを明記する

外国人採用は、自社の可能性を広げる大きなチャンスです。はじめての採用で不安を感じたときは、外国人採用のプロに相談しながら、一歩ずつ進めていきましょう。

記事監修者
高梨 洋一
高梨 洋一
株式会社リーラコーエンジャパン CEO                       株式会社リクルートにて法人営業、海外事業、営業企画部部長など13年間経験。その間、ファーストリテイリングへ出向し人事・外国人採用に従事。シンガポールや上海で駐在し海外で人材紹介事業を運営。2015年より株式会社ネオキャリアに入社し、シンガポール法人の社長、海外事業全体の経営企画と経営管理を管掌する。その後は、日本企業の働き方の多様性と生産性向上を人の観点で支援すべく、2019年より株式会社ヨンイチを設立。2023年より主力事業である「Bridgers」の事業責任者となり、現在に至る。 現在は、主に海外経験と外国人雇用の知識とノウハウを活かして、多くの中小企業の外国人採用支援など行う。